ハリネズミの天敵
ハリネズミは背中に針を持っていて、怒ったり興奮すると針を立たせます。
そのまま丸くなれば、針のボールと同じです。
丸くならずに逃げる時は、針の山が動くようにすばしっこく走ります。
こんなトゲトゲの生物に天敵はいるのでしょうか?
ヤマネコやコヨーテなどの肉食動物
ヤマネコやコヨーテ、テン、アナグマ、キツネなどは肉食動物です。
小動物を狙って捕食します。
ハリネズミは確かに小動物ですが、身を守るための針を背中に付けています。
こんな武器をもったハリネズミをどのように捕まえて捕食するのかというと、ちゃんと捕食するものは弱点を知っているのです。
針の無い頭から顏を狙います。
針に刺されたら、流石に逃げ出すでしょうから、頭部をめがけて攻撃します。
500g〜700g程のハリネズミがコヨーテやヤマネコに敵うはずがありません。
頭部を仕留めた後に、ひっくり返して腹部から食すといいます。
残酷だと思われるかもしれませんが、自然の摂理です。
ヤマネコやコヨーテも、より強い動物に捕食されるのです。
タカやワシ、フクロウなどの猛禽類
空から陸を動く小さなハリネズミをめがけて、仕留めることは簡単では無いようです。
やはり、顏や頭部をめがけて鋭いくちばしで攻撃しますが、一度失敗するとハリネズミは硬く丸くなって針を目いっぱい立たせます。
そうなると、タカやワシのくちばしや爪でもハリネズミの身体を貫通することは出来ずに、簡単には仕留められないといいます。
フクロウは夜行性の肉食です。
ハリネズミも夜行性で、暗闇を動き回っていますが、目があまりよくありません。
フクロウに狙われると、丸くなる反応が遅くなるのかもしれません。
猛禽類も肉食獣と同じように、お腹の方から食していきます。
人間も天敵なのだろうか?
昔、ヨーロッパではハリネズミを粘土に包んで火にあぶり、焼けた後に粘土を剥がすと針が全部キレイに取れて、蒸された肉となり美味であったといいます。
現在、ペットとして飼われているハリネズミを食べようとする人はいませんが、自然界と異なる飼育環境でしか生きられないハリネズミにとって、私達人間が一番の天敵なのかもしれません。
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